2023.01.30

浜名高校 サッカー部 浜名19年ぶりV 静岡学園を撃破

浜名19年ぶりV 静岡学園を撃破  静岡県高校新人サッカー男子
令和5年1月30日 静岡新聞社 運動部 寺田拓馬
静岡県高校新人大会は29日、サッカーの男子決勝を行い、浜名が1-0で静岡学園を破り、19年ぶり3度目の優勝を飾った。

浜名ー静岡学園 前半19分、決勝点となるゴールを決めて喜ぶ浜名の西岡(9)=藤枝総合運動公園サッカー場(写真部・田中秀樹)

 ▽男子決勝
浜名 1(1―0 0―0)0 静岡学園
▽得点者【浜】西岡
 【評】先制点を奪った浜名が連動したプレスを掛け続け、格上の静岡学園を破った。
 浜名は前半開始から球際で上回ると19分、こぼれ球を受け西岡が得点を挙げた。その後も西岡、木村が惜しいシュートを放った。
 静岡学園は後半、攻撃的選手を次々に投入しながらFW神田を中心に攻めたが、最後までゴールが遠かった。
 ■古豪復活へ西岡弾 指揮官「西部の力証明」
 古豪復活へ、浜名が確かな一歩を踏み出した。新人大会優勝は19年ぶりで、県制覇も2006年の県総体以来。就任10年目を迎える内藤監督は「県西部の力を証明できた」と胸を張った。
 試合開始と同時に前線から圧力をかけた。「1対1では勝てないので、複数で挟みボールを奪おうと思った」とセンターバックの細見。全員が連動し、個の力で上回る静岡学園に前半30分までシュートを打たせなかった。
 先制点は前半19分、中盤でボールを奪うと西岡が左サイドを抜け出し、右足のつま先でゴールネットを揺らした。殊勲弾を決めた背番号9は「トラップを改善し、自分で仕掛けてゴールに向かうプレーを磨きたい」とさらなる成長を誓う。
 県総体の磐田東、選手権県大会の浜松開誠館に続き、3大会続けて西部勢が優勝し、県内の勢力図に変化の兆しが出ている。浜名の選手は全て県西部出身で、指揮官は「地元出身の選手を育てて勝とうと取り組んでいる。ここからがスタート」と意欲を燃やす。
 DFを統率し、静学の攻撃をしのぎきった細見は「逆サイドまで選手間の距離を保とうと心がけて無失点に抑え、自信になった。全国に再び浜名の名前をとどろかせたい」と目標を掲げた。
 ■静学 中盤でミス多く
 中盤でミスが目立ち、静岡学園は最後までリズムに乗れなかった。攻守のかじ取りを担ったボランチの福地は「ゴール前で静学らしさを出せなかった。自分の力不足」と唇をかんだ。
 前半はシュート2本に終わったが、後半は選手交代で攻撃の態勢を整えた。しかし、決め手を欠き無得点。サイドからの仕掛けが物足りなく、準決勝で1得点1アシストの左サイドハーフ志賀もシュート1本に終わった。宮本監督代行は「新たな選手の台頭が必要」と宿題を見つめた。
 タレントをそろえ、プレミアリーグで戦いながら昨季は無冠。2カ月後のリーグ開幕に向け、福地は「ボールを保持して主体的にサッカーするスタイルを体現し、決定力を上げたい」と復権への決意を固めた。