2022.12.18

浜名高校 同窓生 4回生 松井一郎さん


4回生の松井一郎さんが、かつて浜北の基幹産業であった石灰産業に付いて冊子を発行されました。

以下、中日新聞
 浜松市浜北区の松井一郎さん(88)が、かつて栄えた浜北の石灰産業の歴史をまとめた冊子「いわみず石灰産業の記録」(B5判、10ページ)を作成した。松井さんは「地元でこれだけの産業が発展していたことを、若い人たちにも知ってほしい」と話す。 (山手涼馬)
 冊子は、浜北での石灰産業の盛衰の記録や明治期からの年表など、10個程度の項目にまとめられている。
 松井さんによると明治初期ごろ、同区根堅の長坂地区に、農業の肥料などで使われる消石灰を作るための窯が初めて完成。1916年に岩水石灰合資会社が設立され、20年にはより大規模な石灰炉を備えた工場を岩水地区に建設した。60年代まで栄え、最盛期には年間五万トン以上の石灰石を近くの山から採掘し、加工していたという。公害問題の表面化や労働者の老齢化などもあり、七五年に工場は閉鎖された。
 54年から15年ほど工場で勤めていた松井さんは、当時の輝きを知る人が少なくなっているのを憂い、「後世に伝えたい」と冊子の作成を決意。元工場長の故・山崎直司さんの回想録を読み解き、約10カ月かけて完成させた。
 松井さんは「明治から昭和にかけて、こんなに努力した人たちがたくさんいたのかと、わかってもらえたらうれしい」と期待した。冊子は今後、順次地元の小中学校などに配布する予定。