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浜名高校 剣道部 県大会女子団体優勝
剣道女子団体決勝 浜名-磐田西 浜名の大将清水智香子(右)がリードを守り、初優勝を飾る=県武道館
V20磐田西に雪辱 歴史変えた
剣道女子団体には大きな金字塔がある。磐田西の20連覇。同じ西部地区でしのぎを削る浜名は昨年の決勝で逆転負けを喫するなど、辛酸をなめてきた。「先輩たちの分まで勝たなければならない」と主将清水智香子。リードして迎えた大将戦。相手の猛攻をさばき、ついに歴史を変えた。
昨年は清水智香子が副将で1本勝ちし、直後に大将が2本を奪われた。試合を締める難しさを目の当たりにした上、相手は地区個人戦でも対戦しコテ2本で負けた丸山。重圧が掛かる場面だったが、徹底した上段対策が効いた。コテに強い平正眼の構えを短期間で仕上げ、打ち込ませなかった。
流れをつくったのは次鋒鈴木来実だ。この日、全勝の2年生は「相手が下がったところに思い切り跳んだ」と強烈なメンで値千金の2本勝ち。1本を先行された副将鈴木菜実も「1本は取り返す」と引き分けに持ち込む展開に、清水智香子は「いい形でつないでくれて、チームの絆を感じた」という。
周囲も驚くほどの笑顔がモットー。野田監督は「本心は苦しかったと思うが最後までやり通した」とたたえる。全国総体は初出場だが、清水智香子は「目標は日本一。負けられない」と笑顔を輝かせた。
男子個人決勝 県新人との2冠を手にした浜名の藤江宥心(右)=県武道館
藤江宥心 多彩な技 1本奪い2冠
剣道男子個人は藤江宥心が強気に主導権を握って県新人との2冠。多彩な技を駆使する2年生は決勝で「体が勝手に動いた」と、山田(東海大翔洋)のメンに鮮やかにコテを合わせて1本を奪った。
小学校から県内屈指の実力者だが、身長は今も169センチと小柄なまま。中学まで長身選手が優位なメンは使わなかったが、「伸びのあるメンを練習する浜名で磨かれた」と技の幅を広げた。決勝は決まり手こそコテだが「メンがあるから他の技も生きる」と自信を深める。
コロナ禍で全国中学校体育大会が中止になり、高校での全国優勝を目指し浜名を選んだ。昨年の団体は準々決勝の代表戦で敗れ、大将を務めた県新人も敗退。個人で全国行きは決めた。
<静岡新聞6月5日朝刊>