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浜名高校 令和3年度同窓会総会に寄せて「同窓生の皆様へ」
令和3年度同窓会総会に寄せて「同窓生の皆様へ」
浜名高等学校 校長三科真弓
同窓生の皆様には、日ごろから本校の教育活動に対しまして、格別に温かな御理解・御協力をいただいておりますこと、また、物心両面にわたる御支援をいただいておりますことに、心より感謝申し上げます。特に、昨年度は、新型コロナウイルス感染症対応のための臨時休業や学校再開後の活動に対しましても、生徒、教職員に力強く温かな御支援をいただきました「go for it! 今、苦難の時を皆で乗り越えよう!」。いただいたエールをしっかり受け止めながら、今年度も全職員と共に教育活動に全力で努めてまいります,どうぞよろしくお願い申し上げます。
さて、すでに学校ホームページや新聞報道等で御存知の方も多くいらっしゃることと思いますが、今年3月、筑摩書房で三好達治全集を担当された方の御家族から、昭和32年、本校校歌が初めて生徒たちにお披露目された際
の、三好達治氏講演の音声テープを寄贈していただきました。講演では、4年の歳月をかけた校歌作成までの苦しみや、歌詞に込められた思いなどが切々と語られ、本校歴史にとって貴重なものであるとともに、三好達治氏の生の声にその話に、私自身が大きな感動をいただくこととなりました。そして、4月の始業式で生徒たちに紹介させてもらいました。
三好達治氏が校歌一番に込めたのは、浜名湖の潮水に髙い空や四方の山影が映るように、清く平らかな心で学問に向き合い吸収してほしいという願い。二番には、遠くから聞こえる潮騒に耳を傾けるように、時間や空間、意味の上からも遠いものに思いを馳せ、読み取ってほしいとの書物への向き合い方。そして三番には、天竜川に例えながらの時を惜しむ大切さを謳い、四番の「志はるかなれこそ若き日をかくこそ惜しめ」の願いにつなげられたとのことです。
その日から60年以上を経た現在、生徒たちはまさに三好達治氏が校歌に込めた願いを体現してくれていると感じています,そしてそれは、この校歌を歌い、人生の礎となる貴重な学校生活を送られた同窓生の皆様が、現在の校風を築き上げ、「躍進浜名」を押し進めてきてくださったからこそのものです。
今年は、全日制に369名、定時制に24名の新入生を迎え、全校生徒それぞれ1101名、101名の、合わせて1202名で学校生活をスタートいたしました。昨年は4月当初から臨時国交となりましたが、今年度は入学生の初期指導を含め、年度当初の教育活動を進めることができることを、改めてありがたく、うれしいことと感じていますi中間試験を経て、6月4日、5日には、一般公開は叶わないものの、テーマ「彩虹」の下で、浜名祭を実施することもできました。ビックノ悼ル等の伝統の継承とコロナ隔の中での新たな創造に努め、笑顔と輝きを見せてくれた生徒たちを誇りに思います,また今年度は、無観客ながら高校総体等の大会が開催され、生徒たちも大きな活躍を見せてくれています。今現在、全日制の運動部では、女子ソフトテニス部が全国大会へ、また、陸上部、男女ソフトテニス部、剣道部が東海大会への出場を決めてくれました。文化部は、美術部、書道部、写真部が静岡県代表として全国高等学院総合文化祭に出場、出品します。定時制では、バスケットボール部が県大会を制し、4年連続全国大会出場となりました。「文武両道」「挑戦」をキーワードに、活気ある活動が戻ってきています。同窓生の皆様には、横断幕をすぐに御用意いただくなど、応援をいただき、感謝するばかりです。
さて、お手元の資料には、昨年度、東海大会以上部活動の記録と、進路結果を掲載していただきました。進路については、この春の卒業生361名のうち、79%の284名が四年制大学、3%の12名が短期大学、13%の46名が専門学校に進学しました。就職は8名であり、進学準備、いわゆる浪人は11名です。四年制大学進学については、資料に大学名を掲載していただきましたが、国公立大学にば現役生40名、過年度生3名で、県内では、静岡大学9名、県立大学4名、静岡文化芸術大学6名、浜松医大の看護に1名となっています。また現役生2名が、名古屋大学に進学してくれました。共通テスト等、大学入試改革が進められていく中で、進路課を中心にした熱心な指導を継続し、就職者を含め、一人一人の「志」の実現に尽力していきたいと考えています。
これからの時代を担う生徒たちの「未来創造」のため、また、貴重な高校生活のさらなる充実のため、「志はるかなれこそ若き日をかくこそ惜しめ」の教育活動を実践してまいります。今後とも、御理解、御支援を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます,