2021.02.14

浜名高校 鈴木瑠華さん十湖俳句大会大賞受賞


第二の芭蕉(ばしょう)」とも呼ばれた浜松市東区出身の俳人松島十湖(一八四九〜一九二六年)にちなんだ「第十三回十湖賞俳句大会」(中日新聞東海本社後援)の表彰式が、市総合産業展示館で開かれた。小学生から社会人まで四部門あり、最高位の十湖大賞を受賞した浜名高三年の鈴木瑠華(りゅうか)さん(18)=磐田市=ら入選者に表彰状が贈られた。
 鈴木さんの投句作は「ペガスス座祭囃子(まつりばやし)のなき夜に」。幼いころから参加している地元の秋祭りが中止となり、「秋祭りのお囃子が聞こえない寂しさと、広大な秋の空のペガスス座を対比させた」と作品の背景を語った。選者で俳句結社「椎(しい)」主宰の村松二本さんは「改めていい句。いつもあるものがない喪失を詠んでいるのが魅力」と評した。
 次点の十湖賞には東京都府中市の藤井孝弘さんの「天空は巨大水槽豊の秋」、浜松市与進中二年の渡瀬遥仁(はると)さんの「暑すぎてぎょうざが焼ける浜松市」、浜松市白脇小六年の辻蔵之介さんの「夏休みじいじがつくる昼ごはん」が選ばれた。
 同俳句大会は東区俳句の里づくり事業の一環で、市などが開催。七千六百九十二人から一万三千五百八十八句が寄せられ、百十九句が入選した。市のウェブページで公開している。 (中日新聞:広瀬美咲)