2020.03.06

卒業証書授与式、及び臨時休業について


 3月2日(月)に、卒業証書授与式を挙行しました。
 今年は、在校生やご来賓の方々のご出席を制限させていただくなど、例年と違った形での卒業証書授与式となりましたが、本校で学び、成長し、活躍し、貴重な高校生活を送ってきてくれた、卒業生362名の晴れの門出となる温かい式典を行うことができ、校長として、とてもうれしく思っています。御理解いただきましたみなさまに、厚くお礼申し上げます。ありがとうございました。そして、保護者のみなさま、卒業生を見守り、これまで御支援いただきましたすべてのみなさまに感謝申し上げます。
 また、新型コロナウイルス感染拡大防止、及び生徒の健康のため、昨日より、休業期間に入りました。一昨日の、放送による全校集会時の校長の話は、以下のとおりです。ご理解いただきますよう、どうぞよろしくお願いいたします。
  
           全校集会 校長の話「臨時休業にあたって」
 
  みなさん、こんにちは。校長の三科です。少しお話をさせていただきます。
  今日は、全員で登校する、今年度最後の日となりました。皆さんも知ってのとおり、今が新型コロナウイルス感染拡大防止のための大切な期間であるため、そして、みなさんの健康、安全安心を第一に考えてのことからです。
もともと、中3生の入学試験に伴い、家庭学習日も何日か設定してはいましたが、予定していた19日の終業式までのこの期間は、今年度をまとめ、来年度のみなさんの飛躍につなげるべく、学校では様々なことを計画していました。先生方も、大変心残りの思いであり、また、しばらくみなさんに会えないさみしさを心に持つ中での決断です。
  みなさんにとっても、ともに学び、語らい、親しんできたクラスメイトと同じ教室で過ごす時が、突然、最後になること、また、部活動では目標をもって取り組んだり、新入生を迎える前に、もう一段、チームや個人の力を挙げておこうとしたりと、チームメイトともに高めてきた気持ちを突然抑えられてしまう状況に、さみしく、戸惑いを感じている人も多いことと思います。校長として、申し訳ない気持ちですが、みなさんの安全安心を第一に考えてのことと理解をお願いします。また、考え方を変えると、この休校期間は、文武両道を目指し、これまで毎日、忙しく懸命に努力してきたみなさんが、今度は自分自身で文武両道を実践する貴重な機会であると言えると思います。夏休み同様の長さになる、休校期間及び春休みです。学力の向上はもちろん、毎日をどのように過ごし、どのように自分を高めてくれるのか、期待する気持ちを同時に抱いています。皆さんの、この休校期間の過ごし方、自分自身を高める計画と実践は、これまでの浜名高校での努力による成長が、皆さん自身の中にどれだけあったのかを、問われることでもあります。教科や部活動から、課題もたくさん出されることと思いますが、外出を控え、手洗い、消毒、うがいなどの感染予防をしっかりするとともに、自主性に基づいた計画を自らしっかり立て、しっかり実践をしてください。さらに逞しくなったみなさんと、全員揃って会えることを心待ちにしています。
 また、今回のコロナウイルスについては、「瀬戸際」と称されている状況の中で、みなさんに学んでほしいことがたくさんあります。感染が広がり、医学的な面はもちろんのこと、対応の仕方、人権問題、うわさや社会現象、閉塞感等、非常事態とも言える、様々な課題がある現状です。私自身は、人類の英知が結集されて、この難しい局面を乗り越えていくと信じていますが、皆さんには、これまで経験したことのない、この状況の中で、科学がどのように貢献していくのか、様々な分野とどのように連携をし、力を合わせて解決の道を歩んでいくのか、しっかり見て聞いて、学んでほしいと思います。また、トイレットペーパーの買い占めの現象も起こりましたが、風評や人権などについて、人間の冷静な判断や行動が、ウイルス感染を鎮めるとともに、不安をあおったり、人を遠ざけたりという、人間の心に宿る弱さやもろさの感染に打ち克つ力を持っていることを、目に焼き付けてほしいと思います。そして、政府をはじめ、社会における、様々な場面での様々な対応とその成果、課題に、社会の在り方や、自らの在り方を考え、これからの行動や志につなげてほしいと思っています。
  さて、この学年で過ごした一年は、みなさんにとって、どのような年になったでしょうか。充実感、達成感、喜び、また、時には、悩みや悔しさ、つまずきなどもあったでしょうか。その一つ一つすべてがみなさんの貴重な経験であり、大切な高校生活だと思います。そして、私自身は、様々な場面でのみなさんの努力や成長、活躍、そして笑顔で返してくれるさわやかな挨拶に、元気と若さをもらってきました。来年度、さらに、みなさんにとって飛躍の、そして、2年生にとっては進路実現の素晴らしい年にしたいと思っています。
 今、先生方が、来年度に向けての準備も進めてくれていますが、来年は、学校全体で「挑戦」をキーワードに前進していきたいと考えています。皆さんには、一人一人に、自らが「挑戦」すること、挑戦する方法、挑戦するプロセスなどをしっかり考え、宣言してもらい、一年を通して、アプローチをしてもらう計画も進めています。休校期間中に、ぜひこの一年を振り返り、来年度に向けての準備をしてほしい。その時間もたくさんありますので、しっかり自分を見つめ直してほしいと思います。
 でも、休校期間はあっという間です。また、そうでなくては困ります。まずは、部活動の再開がいち早くできますように。状況を見定めつつ、一斉メールや学校ホームページなどで連絡をしていきます。休校期間中も、学校には先生方がいますので、電話などで何でも相談をしてください。
  この一年を自分自身でしっかりまとめること、文武両道を自ら進めていくこと、来年度へのよりよいスタートを目指して行動すること、そして、何より、みなさんの安全とさわやか笑顔が続くことを願って、私からの話とさせていただきます。
  離任式は、今後の状況を見ての判断となりますが、ぜひとも実施したいと考えています。
  また連絡します。元気でいてくださいね。終わります。