2019.01.08

平成30年度 第3学期始業式


平成30年度 第3学期始業式    平成31年1月7日    学校長:加藤洋一
     
1 「良き習慣は才能を超える」
 皆さんあけましておめでとうございます。年が改まって平成31年、2019年となりました。新しい年を迎えるとともに、各自がそれぞれ目標を持って、今日この第3学期の始業式に臨んでいることと思います。まずはその目標を大切にしてください。とともに、目標に向けた行動を、どんな小さなことでもいいですから実行して継続する、やり通す決意を固めてほしいと思います。昨年もこの始業式で伝えましたが、「良き習慣は才能を超える」という言葉があります。自分の中で目標に向けた行動の習慣づくりを心掛けてください。皆さんの今年の成長を祈ります。

2 「校訓」「校歌」
 さて、昨年第2学期の終業式でも触れましたが、今年の5月には現在の「平成」と言う元号が新たな元号に変わります。今年は時代の変わり目の年となります。そういう意味で、今日は「平成」と言う時代の中で現在もこの浜名高校にとって大きな財産となっている出来事、もっと言えば次の時代に向かって継承していかなければならない出来事について話をしたいと思います。
 いろいろな考え方や捉え方があるとは思いますが、私が考えるその出来事とは「校訓」の制定です。意外に思えるかもしれませんが、本校に「校訓」が制定されたのは、大正2年の創立以来、実に83年目となる平成8年の出来事です。この平成8年は現在の校舎棟が完成した年で、当時の資料を見ると、この新校舎完成を機に、当時既に学校目標とされていた「躍進浜名」を推進するため、また次の時代につなげるためにという思いで、新たに「校訓」を制定したようです。当然ながら「校訓」の制定に当たっては一定の選定作業が行われたのですが、作業の当初から「校歌」の第4節にある「志はるかなれこそ 若き日をかくこそ惜しめ」が原案の第一候補となり、最終的に決定に至りました。
 なお、補足ですが、「校訓」策定の原典となった本校の現在の校歌は昭和31年に作られたものです。皆さん承知の通り、作詞者は現代日本を代表する国民的詩人、故「三好達治」先生です。三好先生は、作詞に当たってここ浜北の地及び本校に深い愛情を寄せられ、わざわざ近郊の旅館に一週間以上にわたって滞在し、周辺の山野に自ら足を運び、更には、当時としては珍しいヘリコプターに搭乗して浜名湖はもちろん北遠の山並みや浜北の森などを上空から眺めるなど、作詞に心魂を傾けてくださったといわれています。
 話を「校訓」に戻します。これまで紹介してきたように、平成8年に作られた本校の「校訓」は、その原典(引用の本)でもある「校歌」の誕生ともあいまって、大変格調の高い、本校の歴史や校風に即したものとなっています。皆さんには、この第3学期、そしてその「校訓」が作られた元号の最後の年度の終わりに、そのような「校訓」のもとで学ぶ生徒として、今一度その意味するところである「目標を持って 高校生活という限られたときを 大切に過ごそう」という意識を、これまで以上に高めてほしいと思います。
3 結びに
 最後になりましたが、3年生は卒業式まであと 50 日余りとなりました。いよいよラストスパートです。同時に多くの人にとって、人生の中での大切な試練の時を迎えています。ここは今年の干支イノシシのように、時には脇目も振らないような勢いで前進あるのみ、前に突き進んでください。ぜひ自らのやってきたこと、自分の力を信じて、自信を持って頑張ってください。そして、すでに進路が決定している人、皆さんには、進路実現のために今まさに正念場を迎えている仲間への思いやりや配慮をお願いします。それが先ほど触れた本校の「校訓」「志はるかなれこそ 若き日をかくこそ惜しめ」のもとで一緒に学ぶ者、学友としての目指す姿でもあります。また、1、2年生は、そうやって頑張っている先輩の背中をしっかり見守り、その努力から多くのことを学んでください。いずれにしましても、この3学期は、「平成」最後の年度の総仕上げです。全員の力で、立派な締め括りにしましょう。