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平成30年度 1学期 始業式
平成30年4月5日(木)
平成30年度 1学期 始業式
今日から平成30年度が始まります。
生徒の皆さんには、それぞれ進級した学年で、再び始まる学校生活を、各自の目標に向かって、順調に、そのスタートを切ってほしいと思います。
(1)松井秀喜選手の座右の銘
さて、今日は二つ話をしようと思います。一つは時の話題からヒントを得たものです。一昨日と昨日、アメリカの大リーグで大谷翔平選手が大活躍をしました。そのニュースを目にして、数年前まで同じく大リーグで活躍をした松井秀喜選手の座右の銘をぜひ皆さんに伝えたいと思うようになりました。それは「心が変われば態度が変わる。態度が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる。運命が変われば人生が変わる。」というものです。この言葉は松井選手が星稜高校時代に野球部の山下監督から贈られたものであるとのことですが、もともとはヒンズー教の古い教え、またはそれを引用したウィリアム・ジェイムズという心理学者、哲学者の言葉とも言われています。新しい年度、新しい学期の始めには、だれもが心、つまりは気持ちや意識を整えることを意識するものです。大切なことですね。皆さんにもぜひ心の整理をしてもらうとともに、その際、この松井選手の座右を参考にしてもらえればと思います。
(2)鉛筆型人間
いま一つは、年度初めの日に当たって、私の方から皆さんに、こういう生徒に、こういう人になってほしいという願いを込めて、人としての在り方の一つのモデルを紹介したいと思います。今日、私が紹介するのは、「鉛筆型人間」です。聞いたことがある人もいるかと思います。「鉛筆型人間」、・・・、どういう人を指しているかわかりますか。鉛筆を思い浮かべてください。鉛筆にもいろいろなタイプがあると思いますが、一般的には、周りを比較的削り安い木で覆い、中には真っ直ぐな一本の芯が入っています。当然ですが鉛筆を使うときには周りの木を削って芯を出します。「鉛筆型人間」とは、この鉛筆の持つ特徴を人に例えたもので、次に示す3つの要素からなっています。①中に一本、真っすぐに芯が通っている人。②周りに気(木)を使う、使える人。ただし、この場合の気とは木材の木ではありません、気持ち、気配りの気です。③自らの身を削って人の役に立つ、役立てる人、です。三重トヨタ自動車株式会社社長の竹林武一会頭が提唱しだしたといわれていますが、どうですか、私ははじめてこの話を聞いたとき、なかなかうまいこと言うなあと感心しました。でも、皆さんもお分かりのとおり、人が生きていく上での大切な要素がちゃんとおさまっているんですね。もっと言うと、社会や、経済、政治の情勢は大きく変化してはいますが、人として求められる基本は、どの時代、どこへ行ってもそう大きくは変わらないものだと思います。私は、本校で学ぶ生徒の皆さんには、この『鉛筆型人間』が示す人としてのあり方を参考としてほしいと思います。具体的に皆さんの高校生活に置き換えてみますと、まず、「① 中に一本、真っすぐに芯が通っている人」とは、勉強や部活動に一所懸命に取り組んだり、自分の進路目標に向かって粘り強く努力をし続けたりすることで、自分の中にまっすぐな芯を作っている人。次に、「② 周りに気(木)を使う、使える人」とは、周りの人との人間関係を大切にしている人。最後に、「③ 自らの身を 削って人の役に立つ、役立てる人」とは、仲間やクラス、チームなどに献身的に貢献する人、
ということだと思います。
この1学期は、高校総体をはじめとする部活動の各種大会、6月には浜名祭、そして特に3年生は最終学年として進路実現に向けた本格的な準備など、この「鉛筆型人間」としての在り方の実践の場、機会が多くあります。どうか、今、私が示したモデルを一つの指針として、今日から始まる、新しい年度の高校生活を充実させたものにしていってください。以上で第1学期の始業式の挨拶とします。