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平成29年度 第2学期始業式
今年の夏は、東北や関東地方での記録的な長雨や日照不足など、天候不順な地域もありましたが、ここ浜松では、7月上旬から8月末まで、まさにうだるような厳しい暑さが続きました。
そのような中、本校の校内では、生徒の皆さんが、学習や部活動、あるいは進路課題に向けて真剣に取り組んでいる、夏休みならではの光景を多く見かけました。また、部活動ではその活躍を、学校のホームページや新聞紙上で目にする機会がたびたびありました。
総じて、「文武両道」を目標に掲げる本校の生徒として、生徒の皆さんが、それぞれ目標を持ってこの休み期間を過ごしていることを、大変頼もしく思いました。
1学期の壮行会でも話をしましたが、この浜名高校には、何事にも真面目にこつこつと取組み、自己の目標に向かって直向に頑張っている大勢の生徒がいます。そういう生徒たち皆で作り上げている集団としての学校生活の基盤の上に、機会を与えられた、もしくはその権利を獲得した代表生徒たちが、体外的な活躍をしている(できている)。そして、それをお互いに認め合う、応援し合っている。さらには、その中で共に成長をする。そういったすばらしい校風があります。今後もこれを一層確かなものにしてほしいと思います。
さて、今日からいよいよ2学期が始まります。
9月に入ったとはいえ、まだまだ暑い日がしばらくは続きます、まずはしっかりと体調を整え、また気持ちを切り替えて、学校生活に臨んでほしいと思います。
ところで、先ほどまでの話は、私がこの4月に着任して以来持ち続けている本校に対する肯定的な印象の一端ですが、一方では、「これなら浜名高校の生徒はまだまだやれるのではないか。もっと自分たちの力を出せるのではないか。ちょっと出し惜しみをしている」そんな印象も持っていることも事実です。
そんなこともあり、今日は、この2学期、君たち生徒の皆さんに、高校生活の中で、こういう力を身につけてほしい。もっと言うと、浜名高校の生徒はこういう点を意識して学校生活を送れば、もっともっと成長できるのではないかというメッセージを伝えたいと思います。
実は、今から11年ほど前の2006年に、国の行政機関である経済産業省が「社会人基礎力」というものを発表しています。これは、その当時、すでに予測されていた、その先の社会の急速な変化に対応するために、「職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力」を定義して示したものです。
具体的には、
① 前に踏む出す力 Action
② 考え抜く力 Thinking
③ チームで働く力 Team work
の3つの能力を基本とするもので、アルファベットの頭文字からATTとも言われています。
このATTですが、私には、先ほど触れた、君たち浜名高校の生徒の力をより一層引き出すための目標や指針となるものだと思えてなりません。
少し解釈を加えますと、一つ目の『前に踏み出す力(アクション)」』は、何といっても「主体性」と「実行力」を指し示すものです。
そして、二つ目の『考え抜く力(シンキング)』は、~物事に対して、疑問を持ち、考え抜く力~ とされています。もっと言うと、この『考え抜く力』に磨きがかかれば、現状を分析して目的や課題を明らかにする力である「課題発見力」や、新しい価値を生み出す力である「創造力」といった、これからの社会を生きる上で最も求められる能力が育まれるはずです。
三つ目の『チームで働く力』は~多様な人々とともに、目標に向けて協力する力~とされています。
今日から始まる2学期では、学習、部活動、体育大会や修学旅行といった学校行事、また3年生は各自の進路実現に向けて、ぜひ、このATT、
① 前に踏む出す力 Action
② 考え抜く力 Thinking
③ チームで働く力 Team work
を意識しながら学校生活を送ってほしいと思います。
少し、話が固かったので簡単にまとめますと、要は、「指示待ち人間」「指示通にしか動けないような人間」になるな、何事も「主体性」をもって取組み、その上で、自分の頭で「考え抜く」習慣をつけよう。そして、そういう仲間同士が目標に向けて協力すれば、個人も集団も大きな力の発揮と成長が期待できますよ、ということです。
2学期も引き続き「文武両道」「躍進浜名」を合言葉に、君たち生徒一人ひとりが、明るく、健康で、実りの多い充実した学校生活を送ることを期待します。
以上で、2学期の始業に当たっての私からの話を終わります。