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平成29年度 第1学期終業式
平成29年度 第1学期 終業式 式辞 平成29年7月21日(金)
はじめに、今月上旬に北九州を襲った豪雨災害で、尊い命を亡くされた方々へのお悔やみ、また現在も不自由な生活を余儀なくされている被災した方々へのお見舞いを、生徒の皆さんと一緒に申し上げたいと思います。
今日で1学期が終わりとなります。生徒の皆さんにとって、この3か月間余りの学校生活はどうだったでしょうか。
こうして壇上から見ていると、1年生は随分と高校生らしくなったなあと感心します。同時に、浜名高校の生徒として、生活のリズムをつかみつつあるように思います。
また、2、3年生は、部活動では、4月から始まった高校総体、高文連の各種大会など、そして「黎明」をテーマに開催した6月の浜名祭などにおいて、学校の中心となって活躍してくれました。加えて、日常の学習や課外補講などへの熱心な取組みと合わせて、1年生のよき手本となってくれました。
改めて、皆さんの、浜名高校生らしい頑張りを褒めたいと思います。
今後も引き続き、全学年を挙げて、「志はるかなれこそ 若き日をかくこそ惜しめ」の校訓の下、浜名高校の生徒として、自覚ある高校生活を期待します。
さて、明日からは、いよいよ約40日間に亘る、夏休みが始まります。
まず、3年生、皆さんには、この休みの期間中、自己の進路実現に向けて、真剣に自分自身と向き合いながら、着実にその準備を進める日々を送ってほしいと思います。
江戸時代末期の思想家、教育者でもある「吉田松陰」が残した言葉に、「志定まれば 即ち気盛んなり」というものがあります。「志がはっきりすれば、自ずとやる気や意欲が凛凛と湧き上がってくる」という意味です。
この言葉に即して言えば、現在、進路目標が定まっている人は、今一度、自分自身の中に、強い決意を持ってください。また、定まっていない人は、真剣に自分自身と向き合いながら、先生方や保護者の力を借りて、自己の進路目標を一日も早く設定してください。
その上で、やはり学習に対する努力は、どの人にも共通、当然です。「目的を達成したときの喜びは、その過程の努力の量に比例する。」とも言われます。今は直接感じることはないと思いますが、年度末には、この言葉の重みを実感する日が必ず来ると思います。また、それを実感するための、高校生活最後の夏休みとしてほしいと思います。
次に、2年生、1年生、皆さんには、比較的自由な時間が多くなるこの期間、計画的な学習や部活動への意欲的な取組みはもちろんですが、読書や人との出会いを大切にするなど、自分自身の世界を広げる機会を積極的に作ってほしいと思います。
先ほど、3年生に対する話の中でも取り上げた、本校の校訓にもある「志」ですが、改めて確認するまでもなく、高校生の皆さんに求められる「志」とは、単に「○○になりたい」という安直な夢や願望とは違います。「人としてどう生きるのか」、つまりは、「人としての在り方、生き方」と深くかかわるものです。
そのためにも、皆さんにとっては、今だ、未知の部分は大きいと思いますが、「社会」に対する関心を持ち、「社会的存在」としての自分自身を意識して、時に、「自分は何者であり、どう生きようとしているのか」ということを考えながら、自らの「志」を丁寧、大切に作り出す作業を進めてほしいと思います。
最後に、これは全学年共通です。この機会に、私の方からは、君たちに1つの宿題を出そうと思います。
それは、中国の古典にある格言、「独りを慎む」の実行です。「独りを慎む」とは、「君子(こころざしを持った人)は、独りでいる時、つまり誰も見ていないときでも、自分自身の行いを慎重にして、責任を持った行動をとらなければならない。」という戒めの言葉です。
夏休み期間は、学校での規則正しい集団生活を離れ、個人で過ごす時間が飛躍的に増えます。「独りを慎む」の教えは、「独りでいるとき、如何に良き行いをしているか否かが、人間を磨く上での大きな分岐点ともなる」ということを示すものです。高校生の君たちなら、その意味は、わかることだと思います。
今年の夏休みは、浜名高校の生徒としての自覚のもと、「独りを慎む」の実行を目指してください。
以上で私からの話は終わります。次回は9月1日、2学期始業式で、この休み期間で成長した皆さんに会えることを楽しみにしています。