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8月21日中日新聞朝刊
加藤「スピード足りず」 1600リレー予選敗退
世界の壁を感じさせられる初五輪だった。陸上男子1600メートルリレーの最終走者として、トラックを駆け抜けた加藤修也(のぶや)選手(21)=磐田市出身、早大。3分2秒95で、十三チームの最下位となり、決勝進出はならなかった。「世界と戦うためのスピードが全然足りない」と繰り返した。
ジャマイカや米国など強豪ぞろいの予選一組。スタート直後から出遅れ、最後まで差は開く一方だった。四人全員が五輪初経験という若いチーム。「スピードアップだけでなくメンタル面の強化も大切」と前を向いた。
高校から陸上を始めた。400メートルが専門で、高校歴代二位の記録を持つ。浜名高校(浜松市浜北区)では、一九九六年のアトランタ五輪陸上代表の馬塚貴弘さんの指導を受けて力を伸ばした。陸上部の小斉健太顧問(28)は「普段はおっとりしているけど、練習の集中力はすごい」。わずか五年半で五輪切符をつかんだ。
ロシアの組織的なドーピング問題でロシアチームが失格となり、繰り上げで日本の出場が決まった。ただ、準備不足は影響ないと否定した。「後半に勝負できるよう、もっと強くなりたい」。教訓と課題を学び、自らの糧として成長するつもりだ。
(宿谷紀子)