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ロシア陸上、リオ出場ならず=仲裁裁判所
【ロンドン時事】スポーツ仲裁裁判所(CAS)は21日、組織的なドーピングでロシア陸連が国際陸連(IAAF)から資格停止処分を科され、ロシア選手全てが原則として国際大会に出場できないことを不服としたロシア68選手の訴えを棄却した。CASは、資格停止を受けているロシア陸連の選手はIAAF規則で開催されるリオデジャネイロ五輪に出場する資格はないとの裁定を下した。
これで、IAAFが認めた2人を除くロシア陸上選手はリオ五輪に出場できなくなった。国際オリンピック委員会(IOC)はCASの判断を考慮するとしており、24日に開く臨時理事会でロシア選手団全体を除外する可能性が高くなった。IOCは「裁定を精査して、数日以内にロシア選手のリオ五輪参加可否について決定する」との声明を出した。
ロシアのムトコ・スポーツ相は「CASの決定は主観的、政治的で、いかなる法的根拠もない」と批判した。
世界反ドーピング機関(WADA)は18日、調査チームの報告書を発表し、ロシアが2014年ソチ冬季五輪などで国家主導のドーピング隠蔽(いんぺい)工作を行ったと認定し、リオ五輪からロシアを除外するようIOCに勧告した。IOCは19日の臨時理事会では、法的視点からの精査が必要として、ロシア選手団の出場可否判断を先送りした。
IAAFは昨年11月にロシア陸連に資格停止処分を科して組織改革を求めたが、今年6月に対策が不十分として処分を解除せず、ドーピングに関与していないと証明できた選手に個人資格での参加を認めた。そのため、ドーピング問題を告発した女子中距離のユリア・ステパノワ、国外を練習拠点とするダリア・クリシナはリオ五輪出場を認められた.