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志はるかなれこそ
浜名高校の校歌の作詞者が三好達治だと知ったのは、
平成27年3月26日に、初めて校長室に入れていただいて、
前校長先生から引き継ぎを受けた時です。
“昭和の国民的大詩人”と呼ばれた三好達治は、
かつて高校1年か2年の国語教科書には必ず
その代表作が載っていた、人気の詩人です。
その彼が浜名高校のために作詞した校歌の詞の中から
「志はるかなれこそ 若き日をかくこそ惜しめ」の一節を
とって校訓としたのが、平成8年のことだそうです。
「若き日をかくこそ惜しめ」は本当に素晴らしい言葉だと
思います。私も大好きな言葉になりました。「惜しむ」は、
現在では「物惜しみをする・残念がる」のようなマイナスの
意味で使われることの多い言葉ですが、校歌にある
「惜しむ」は、「名を惜しむ」や「寸暇を惜しむ」に現在でも
かろうじて残っているように「しむ」の意味であり、
「無駄に失われないように大切にする、価値あるものと
考えて大切にする」ということです。若い日の一日は、
40代、50代以上の人間の一日とは全く意味が違います。
人の生き方を左右するかもしれない「若き日」を、生徒も
大切にし、それを私たちも大切にしていきたいと思います。